飲食店のメニュー表の作り方と価格表示
価格表示のルールは、一般的な内容を紹介しています。お店の状況によって取り扱いが変わることがあるため、詳しくは税理士や、国税庁、消費者庁の案内でご確認ください。
メニュー表は、お店の「売り場」です。見やすく、わかりやすく、間違いがないこと。この三つがそろうと、お客様は迷わず注文でき、会計のときのトラブルも減ります。この記事では、価格表示のルールと、紙でもスマホでも読みやすいメニューの作り方を整理します。
価格は「総額表示」が基本
消費者に商品やサービスを提供するとき、値札やメニューには、消費税を含めた支払総額を表示することが、原則として求められます。これを「総額表示」といいます。飲食店のメニュー表も対象です。
たとえば、本体価格500円(税率10%)の品なら、「550円」「550円(税込)」のように、お客様が実際に支払う金額を示します。「500円+税」とだけ書く方法は、原則として避けるべきとされています。ただし、表示の方法には細かな決まりや例外があるため、確実に知りたいときは、国税庁や消費者庁の案内、または税理士に確認してください。
税込表示の書き方
税込の表示は、お客様が間違えないように、メニューの中で統一します。
- 全品「税込」で統一する:品によって税込と税抜が混ざると、お客様が混乱します
- 表の端に注記を入れる:「表示価格はすべて税込です」と書いておくと、ひと目で伝わります
- 数字を大きく、はっきり:品名より小さくなりすぎないよう、書体と大きさに気を配ります
- 店内飲食と持ち帰りの価格を分ける場合:軽減税率の適用で税込価格が変わるため、どちらの価格かをわかりやすく書きます
店内と持ち帰りで税率が異なる点は、飲食店のレシートとインボイス制度でも触れています。迷ったときは、税理士に相談してください。
オプション・大盛りの書き方
追加や変更で料金が変わる場合は、会計の前にお客様が判断できるよう、はっきり書きます。
追加料金は「+〇〇円」と書く
「大盛り +150円」「トッピング チーズ +100円」のように、基本の価格に足す形が、一番わかりやすい書き方です。
サイズ違いは、並べて見せる
「ジョッキ 650円 / 中 500円 / 小 400円」のように、同じ品のサイズ違いは、近くに並べます。サイズごとに別の行にすると、スマホでも選びやすくなります。
セット・コースは、含まれる内容を明記する
「飲み放題 2時間 1,980円(ラストオーダー30分前)」のように、時間と条件をあわせて書きます。条件が長い場合は、別の欄で説明しましょう。
お通し・席料などの料金も、メニューに書く
お通しやチャージがある店は、席に着く前、またはメニューの目立つ位置に書いておくと、会計時のトラブルを避けられます。入口に掲示する方法も有効です。
品切れの扱い
人気の品は、営業中に品切れになることがあります。紙のメニューの場合、注文を受けてから「ありません」と伝えると、お客様が選び直す手間が生じます。
- 紙のメニュー:品切れのシールや、挟み込みの「本日完売」札を用意しておく
- 黒板・日替わり:書き換える時間を決めておき、更新を忘れない
- スマホのメニュー:品切れを画面に反映できると、注文後の取り消しを減らせる
- 代わりの品を案内する:「〇〇は品切れです。△△はいかがですか」と、すぐ提案できるようにしておく
品切れ表示を忘れると、注文を受けたあとにお断りすることになり、お客様の印象にも響きます。ラストオーダーの前に、売り切れそうな品を、厨房と確認しておく習慣がおすすめです。
スマホで見やすいメニュー名のつけ方
QRオーダーのように、スマホでメニューを見る場合は、紙のメニューと同じ書き方では、読みにくくなります。画面が小さいので、次の点を意識しましょう。
品名は15文字程度までにおさえる
長い品名は途中で折り返されます。「国産鶏の炭火焼き 特製ゆずこしょう添え」より、「炭火焼き鳥(ゆずこしょう)」のほうが、一目で読めます。
先頭に、お客様が探す言葉を置く
「唐揚げ」「刺身」「ハイボール」のように、お客様が探す言葉を前に置きます。「当店自慢の」「本日の」などの飾り言葉は、後ろか説明欄へ回します。
カタカナ・略称は、わかる範囲で
お店の中だけで通じる呼び名は、初めてのお客様にはわかりません。一般的な名前を主にして、愛称は補足にしましょう。
アレルギー・辛さ・量の目安を、短く添える
「小麦・卵を含む」「辛さ ★★☆」「2〜3人前」のような短い補足があると、お客様が選びやすくなります。アレルギー表示は、お客様の安全に関わる大切な情報です。食品表示などのルールについては、保健所や自治体の案内で、正しい内容をご確認ください。
並び順は、頼む順番を意識する
ドリンク、一品料理、メイン、〆、デザートのように、食事の流れに近い順番にします。よく出る品は、各カテゴリーの上のほうに置くと、見つけやすくなります。
紙のメニューで気をつけること
- 文字は小さくしすぎない(薄暗い店内でも読める大きさ)
- 背景と文字の色の差をはっきりさせる
- 汚れたり、破れたりした紙は、定期的に取り替える
- 価格の変更があったときは、古いメニューを残さず差し替える
- QRの案内や、声をかけてほしい旨も、一言添える
紙とスマホのメニューを併用するときは、価格や品名がずれないように、更新の手順を決めておきましょう。QRオーダーの導入については、居酒屋のQRオーダー導入の記事もご覧ください。
メニュー見直しのチェックリスト
- 価格は、消費税を含めた総額で表示しているか
- 「税込」の注記が、メニューの見やすい位置にあるか
- 追加料金は「+〇〇円」で、はっきり書いてあるか
- お通し・席料・飲み放題の条件を書いているか
- 品切れを、すぐ反映・案内できる仕組みがあるか
- 品名は短く、先頭に探されやすい言葉を置いているか
- アレルギーなど、安全に関わる情報は、正しく案内しているか
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