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飲食店のレシートとインボイス制度

公開日:2026年10月9日 / 個人の居酒屋・カフェ向け

この記事は一般的な情報をまとめたもので、税務上の判断を保証するものではありません。お店の状況によって取り扱いが変わることがあります。詳しくは税理士や、国税庁の案内(国税庁)でご確認ください。

インボイス制度が始まってから、「お客様にレシートを求められた」「領収書の書き方で迷った」という声を耳にします。この記事では、飲食店のレジ周りで知っておきたいポイントを、できるだけやさしく整理します。

インボイス制度の基本

インボイス制度(適格請求書等保存方式)は、消費税の仕入税額控除を受けるために、一定の事項が書かれた書類を保存する仕組みです。お客様が会社や個人事業主で、飲食代を経費にして消費税の申告をしている場合、その書類が必要になることがあります。

お店の側で考えるべきことは、大きく二つです。

登録していないお店は、インボイスを発行できません。登録するかどうかは、売上の規模、お客様の層、課税事業者か免税事業者かなどによって考え方が変わるため、税理士や税務署に相談して決めるのが安心です。

飲食店は「適格簡易請求書」を使える

不特定多数のお客様を相手にする飲食店は、通常の適格請求書ではなく、記載事項が少し簡単な「適格簡易請求書」を交付できる業種のひとつとされています。レジで出すレシートが、その役割を果たす形です。

一般に、適格簡易請求書には次の事項を書きます。

  1. 発行する事業者の氏名または名称、登録番号
  2. 取引年月日
  3. 取引の内容(軽減税率の対象品目がある場合は、その旨がわかるように)
  4. 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜きまたは税込み)
  5. 税率ごとの消費税額等、または適用税率

通常の適格請求書にある「相手方(宛名)の氏名または名称」は、簡易請求書では書かなくてよいとされています。ただし、お客様から宛名を求められたときの対応は、あらかじめお店で決めておくとよいでしょう。

登録番号の書き方

登録番号は、「T」と13桁の数字で表されます。法人の場合は、法人番号と同じ数字が使われます。個人事業主の場合は、個人ごとに別の番号が付けられます。

手書きの領収書や、既存のレジの設定を変えるときには、この番号を書き忘れていないかを、まず確かめましょう。

税率ごとの合計と税額

消費税の税率には、標準の10%と、軽減税率の8%があります。インボイスでは、税率ごとに区分した合計額と、その税額(または適用税率)を示すことが求められます。

たとえば、店内で飲食した合計が10%の対象のみなら、レシートには「10%対象 〇〇円 消費税 〇〇円」のように書きます。10%と8%の品が混ざる場合は、税率ごとに行を分けます。

消費税額の端数処理も、知っておきたい点です。一般には、一枚のレシートの中で、税率ごとに1回だけ端数を処理するとされています。品目ごとに端数を処理して足し上げる方法は、認められないのが原則です。端数を切り捨てるか、切り上げるか、四捨五入するかは、お店が決めてよいとされています。ただし、一度決めたルールは継続するのが一般的です。

軽減税率8%と10%の考え方

飲食店で迷いやすいのが、8%と10%の線引きです。一般に、次のように整理されます。

ポイントは、「お客様が店内で食べるのか、持ち帰るのか」を、注文の時点で確認することです。店内で食べるつもりで注文して、あとから持ち帰りに変えるといった場合は、取り扱いが変わることがあります。また、イートインスペースの有無や、テーブルの使い方によっても判断が分かれることがあるので、判断に迷う場合は、国税庁の案内や税理士に確認してください。

メニューの価格を税込みで表示している場合は、持ち帰りと店内で価格が変わる点にも注意が必要です。この点は、メニュー表の作り方と価格表示の記事も参考にしてください。

手書き領収書との違い

「領収書をください」と言われる場面は、今でも多くあります。レシートと領収書は、似ているようで役割が違います。

インボイス制度のもとでは、領収書も、適格請求書の記載事項を満たしていれば、その代わりに使えます。手書きで書く場合は、登録番号、税率ごとの合計額、消費税額(または適用税率)を忘れずに書きます。日常的に求められる店では、あらかじめ登録番号を入れたスタンプや、記載欄のあるつづりを用意しておくと、書き忘れを防げます。

宛名と但し書きは、お客様の希望に合わせて書きます。「上様」でよいかどうかは、お客様の経理の考え方によるので、決めつけず、希望を聞きましょう。

レジやアプリで気をつけたいこと

レシートを発行するレジやアプリを選ぶ、または設定するときは、次の点を確かめておくと安心です。

  1. 店舗名と登録番号が、レシートに印字できるか
  2. 税率ごとの合計額と消費税額が、分けて表示されるか
  3. 店内と持ち帰りで、税率を切り替えられるか
  4. 端数処理の方法が、お店のルールと合っているか
  5. レシートの控え(記録)を、一定期間保存できるか

発行したレシートの控えは、税務上、一定期間保存することが求められます。保存期間や方法は、税理士や国税庁の案内で確認してください。

お店で整理しておきたいこと

制度の運用は、細かな取り扱いが見直されることもあります。この記事の内容にとらわれず、最新の情報は国税庁の案内と、担当の税理士に確認してください。

ハイヨの紹介

ハイヨでは、会計時にレシートを印刷でき、58mm・80mmの用紙に対応しています。税率の扱いなどレシートの記載内容は、ご自身のお店の状況に合わせて、税理士や国税庁の案内で確認のうえ、お使いください。

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